新事業を生み出し続ける組織の仕組みつくり

勉強会テーマ

第47回 2016年 6月27日(月)

新事業を生み出し続ける組織の仕組みつくり

~リクルート社内起業提案制度の達人が伝授!~


講師プロフィール

石川明

新規事業インキュベータ石川明事務所代表
早稲田ビジネススクール研究センター特別研究員
SBI大学院大学MBAコース客員准教授
株式会社リプロセル(JASDAQ上場)社外監査役

主な経歴

◎リクルート社で7年間、新規事業開発室のマネージャとして、リクルートの企業風土の象徴である、社内起業提案制度「New-RING」の事務局長を務め、1,000件以上の新規事業案件に携わる。

◎2000年にリクルート社社員として総合情報サイト「All About」社を創業し、JASDAQに上場。10年間、事業責任者を務める。

◎2010年に独立。会社組織の中から新たな事業を生み出す「社内起業」に特化して業務を請け負う事務所を開設。大手企業を中心に新規事業の創出、新規事業を生み出すための社内制度の設計、創造型人材の育成に携わる。

◎これまで、100社・1,500案件・3,000名以上の企業内の新規事業開発をインキュベータとして支援。

主な著書&執筆等

「はじめての社内起業」(ユーキャン学び出版部)


EVENT REPORT

第47回グローバル人事塾は、リクルートの新規事業提案制度「New-RING」で多くの新規事業案件に携わった石川明様をお迎えし、「新規事業を生み出し続ける組織の仕組みつくり」をテーマに開催しました。

新規事業が上手くいっている会社とは?

この会社は本気だな、と思える会社はどこか違うのでしょうか。
新規事業への取組みを当然の企業活動として捉えていること、トップの強い関与・十分な投資はもちろんのこと、日常の中で「無駄」を許容できる仕組みや風土があることだといいます、一方で、新規事業に関する経営のジレンマとして、効率性と創造性という二律背反することのバランスや短期的な株価の問題、などがあります。
新規事業の創出には、ジレンマを乗り越えた非合理的な判断の必要があるということを学びました。

新規事業を生み出し続ける会社であるためには何が必要か

トップ・ミドル・ボトムのそれぞれの階層で必要なことは違うといいます。トップは本気でビジョンを発信する事のほか社内のコンフリクト調整役、ミドルはトップのビジョンを翻訳して具体化し間をつなぐ役割、ボトムは現場ならではの顧客視点でビジネスチャンスに気づくこと、です。
また、人事評価制度の改訂やオフィス空間の工夫など、新規事業を生み出し続けるためには、さまざまな観点からの取組みが必要だということが分かりました。

「新規事業を興す」という想いを実現するには、独立起業が近道と考えがちですが、世の中の「不」を解消するには、独立起業よりも社内起業を促進したほうが効果的、という言葉が非常に印象に残りました。会社が存続する為には、新規事業の創出を通じて、市場の成長についていきながら拡大していくことが必要だということを、改めて痛感しました。

講演いただいた石川様、そしてご参加いただいた会員様、一般来場者の皆様、ありがとうございました。

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