第52回 グローバル人事塾 in 大阪【ソーシャルメディア時代の社員教育とインナーキャンペーン】

勉強会テーマ

第52回 2016年 9月29日(木)

第52回 グローバル人事塾 in 大阪【ソーシャルメディア時代の社員教育とインナーキャンペーン】

〜GCDF継続学習証明書2h発行〜


講師プロフィール

佐藤尚之

コミュニケーション・ディレクター
ツナグ代表取締役
電通モダン・コミュニケーション・ラボ主宰
公益社団法人「助けあいジャパン」会長

主な経歴

1961年東京生まれ。1985年株式会社電通入社。関西支社にてコピーライター、CMプランナーなどを担当した後、クリエイティブ局にウェブ部門を立ち上げる。2000年に東京本社転勤。インタラクティブ局にてクリエイティブ・ディレクターとして数々のキャンペーンを担当。スラムダンク1億冊キャンペーンでJIAAグランプリなど。マスからネットまで通してメディア・ニュートラルで企画するコミュニケーション・デザイナーという職種を作ったひとり。その後、2008年に著書『明日の広告』がベストセラーに。

2011年4月、電通から独立し、コミュニケーション・デザイン全般を扱う株式会社ツナグを設立。また、朝日広告賞審査員、佐治敬三賞審査員なども務めている。コミュニケーション周りでの講演多数。ソーシャルメディアを中心とした次世代ソリューションを扱うコミュニケーション・ディレクター、クリエイティブ・ディレクターとして活躍。代表作は「スラムダンク1億冊感謝キャンペーン」「星野仙一優勝感謝新聞広告」「NECショートフィルム『it』」など。JIAAグランプリ、新聞広告賞グランプリ、広告電通賞金賞、ACC賞など受賞多数。

1995年より個人サイト「www.さとなお.com」を運営し、いまでも更新しつづけてるという意味では日本最古の個人サイト。
http://www.satonao.com/

主な著書&執筆等

<著書>
明日の広告(アスキー新書)
明日のコミュニケーション(アスキー新書)
うまひゃひゃさぬきうどん(光文社文庫)
沖縄やぎ地獄(角川文庫)
沖縄上手な旅ごはん(文藝春秋)
極楽おいしい二泊三日(文藝春秋)
人生ピロピロ(角川文庫)
ジバラン(光文社文庫)
他多数


EVENT REPORT

第52回グローバル人事塾は、2016年4月以来の大阪開催となりました。コミュニケーションディレクター佐藤尚之様をお招きし「ソーシャルメディア時代の社員教育とインナーキャンペーン」というテーマで開催しました。

情報、砂の一粒時代

2005年を境に国際的なデジタルデータの量は爆発的に増加し始め、2011年には1.8ゼタバイトの情報が世界中を流れたと言われています。1.8ゼタバイトというのは、地球上のすべての砂浜にある砂の合計と同じ。つまりネット上で、一つの情報を見つけてもらうということは、砂の一粒を見つけるのに等しいのです。これから先、2020年には35〜40ゼタバイトの情報量に増えて行くと言われています。情報が大砂嵐のごとく人々の前を行き交っているという過酷な状況を、伝え手が認識しておかなくてはなりません。

社内=社外であり、社外も社内も大砂嵐である。

社内と社外はもはや別領域ではなく、社内は社外です。社員は家族や友人、知人などとSNSで常時繋がっています。世間のニュースなど「世の中ごと」よりも、友人から伝わる情報、つまり「仲間ごと」の方が目に入ります。会社が伝えたい情報も「世の中ごと」になる危険もあります。またSNSにより会社の評判や体質、実態などが全て漏れ出ていく可能性もあります。つまり、会社の都合で情報をコントロールすることは出来ません。いかに情報を「仲間ごと」のように伝えるかが重要です。

人事総務はコミュニケーションプランナーである。

インナー(社内)コミュニケーションも難しいと言われる中、情報を「仲間ごと」にすれば伝わるのであれば、友人、知人を介して伝えれば良い。それが「友人、知人は最強のメディアである」と言われる所以です。なぜなら、友人は、信頼でき、便利で、拡散してくれる、常時メディアだからです。だからこそ、会社側は一方通行的なポジショントークではなく、あたかも友人が話しているようなオーガニック(自然)な言葉で伝えることが重要です。本音で語りかける。そして、会社は社員にファンになってもらえるような取り組みをすべきなのです。そういう意味で、人事や総務はコミュニケーション・プランニングの重要ポジションであると言えます。

社員を動かすには「共感=賛同」である。

2016年のエデルマン・トラストバロメーターによると、会社に対する信頼度で日本はもっとも低い順位となっています。社員は自社を愛したがっている、会社を嫌いになろうと思って入社した社員はいないのに、会社に対する信頼度が低いのはなぜでしょうか。それは「共感、賛同」が得られていないことが原因です。人事や総務が舵を切り、会社のミッション、ビジョン、コアバリューを、自分の言葉でオーガニックに、かつ共感してもらうように伝える必要があります。社員に対して、仲間ごと、自分ごとにしてもらうために社員みんなで考えるという取り組みも重要です。

佐藤様のユーモアと分かりやすい事例を交えた講演に、皆様うんうんと頷きながら熱心に耳を傾けておられ、大変熱量の高い会になりました。

ご講演いただいた佐藤様、貴重なご講演をありがとうございました!そしてご参加くださいました会員様、一般来場者の皆様、どうもありがとうございました。

「もっと大阪でも開催して欲しい!」とのお声をたくさん頂戴いたしました。今後、大阪での開催を増やしていけるように運営一同がんばりたいと思います。

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